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その館に棲むのは、
神秘を身に宿した"美しい少女たち(ファム・ファタル)"
山の中に佇む紅葉館。そこには4人のメイドが住んでいる。
若手作家の日下部彰が館を訪れたのは、
ただの偶然のはずだった。
死んだ祖母が残した手紙を届けに来た。それだけの目的。
しかし館のメイド長から、二つの仕事を依頼される。
ひとつは『客』として滞在する事。
ふたつ目は館を舞台にした物語を作る事。
仕事に行き詰りを感じていた彰は仕事を受け、
一時の住人となる。
出会うのは花の名を持つ4人の少女。
館での緩やかな暮らしと、その裏にある秘密。
この館で彰は何を見て、何を得るのか……。
香々見学園に通う、玖星創眞は、幼馴染の腐れ縁な女王様・八坂愛乃亜、生徒会長でもあるお姉ちゃん・常坂雪那、
高嶺の花のお嬢様・白河灯莉、愛乃亜の妹で兄と慕ってくれる・八坂可子、謎の情報通・杉並らと、騒がしくも楽しい学園生活を過ごしていた。
そんな香々見学園には、「想秤(はかり)の桜」として学生たちに親しまれている、一本の不思議な桜の木がある。
学園内の出来事について学生たちの総意を示してくれるこの桜の木は、お祭り好きな学生たちに重宝されていた。
みんなが興味のある「秤事(はかりごと)」の際には、制服の上に「白」か「黒」のケープを羽織り、想秤の桜に想いをまとめてもらう。それがこの学園内での決め事となっていた。
最近の学園の話題は、今年の「香々祭」を文化祭にするか、体育祭にするか。活躍の場を確保しようと、生徒会が主催する「秤事」に向けて、アピール合戦を繰り広げる文化部や運動部の面々も学園の風物詩だ。
そんなある日。
水鏡湖を訪れた創眞の前で、もう何年も花を咲かせていなかった「もう一つの桜」が輝き、花を咲かせる。
見上げた空からは、舞い散る桜の花びらと共に、ひとりの少女が降ってくる。
「そう、あなたが……」謎の少女・桜来瑞花はささやく。
少年と少女が出会い、運命が動き始める。
季節外れの桜が舞う中、少年少女たちの物語が、幕を開ける―。
中華統一を為した史上初の皇帝、始皇帝が崩御し、後継を巡って各地で群雄が争う戦乱の世。
「王侯将相いずくんぞ種あらんや」
その言葉に気高い志を持った憂国の士だけでなく、多くの野心家たちが立ち上がり始めていた。
そして人知れず仙境では『外史管理人見習い』である司馬遷が夢を見る。
人の世が乱れ、黒い波に飲み込まれ、全てが崩壊していく。
世の乱れから始まる外史の崩壊を見過ごすことは出来ず、仙境の禁を破り司馬遷は一人下界へと身を投じる。
そんな司馬遷の行く先である人界では、一際強く輝く双つの星が顕れていた。
項羽と劉邦。
後に『赤龍の乙女』と『凶王』と称される二人の時代が幕を開く